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本段はインドラ讃歌(Indra-sūkta)の連作で、ソーマに支えられた讃美によって勝利(sāti)・守護・繁栄を求める。要点は、地—中空—天のあらゆる方位からインドラを招来して成功を確保すること、神話的先例を現前の護りとして敵を震え上がらせること、ソーマ搾りと共同のストートラ(stotra)の儀礼効力を利得の原動力とみなすこと、牛馬・住まいの安泰・分配される豊饒(gaya)といった富のモチーフ、そして敵意ある言葉や誹謗者、競争・戦いにおける対抗を退ける点にある。
AV 20.61はリグ・ヴェーダ由来のインドラ讃歌(Indra-stuti)で、シュラウタの誦唱においてサングラハ(saṃgraha)型のストートラとして用いられ、よく練られた讃辞(gīr/uktha/stoma)によってインドラの臨在を強めることを目的とする。六つの詩節にわたり、ソーマに酔いしれる神威、戦いに勝たせる剛力、世界に遍在する主権を称え、近くに来て勝利と祭式の継続、そして生命を支える水の獲得を授けるよう促す。この讃歌の力は主として遂行的であり、正しく伝統に則った称揚が神格を「輝かせ」、施主と祭儀のためにその加護を作動させる。
AV 20.62は、リグ・ヴェーダ風のインドラ讃歌(Indra-stuti)がアタルヴァ・ヴェーダに採用されたもので、vāja――競技での成功、賞の獲得――と、祈りを捧げる一団の守護のために、インドラの輝かしい加護を確保することを目的とする。讃歌はまず、比類なき世界秩序の確立者としてのインドラ(光をもたらし、敵を打ち破る者)を称え、ついでその至高性を実際の勝利へと結びつける。すなわち、障碍・敵対する「ヴリトラの諸障」(vṛtrāṇi)を取り除き、名声とともに前進させるのである。
AV 20.63はインドラ讃歌(第20巻ではRV由来の讃歌が多い)であり、インドラの神話的先例行為を、いまここで用い得る守護へと転化する。すなわち敵を震え上がらせ、祈願者を危難の中から安全に運び出す。その力は強制的な範例にあり、インドラがかつて妨害者を辱め、「海を越えて」救い出したという事績が、誦者と共同体のためのラクシャー(rakṣā、厄除け・護り)およびアビチャーラ(abhicāra、制圧・屈服させる呪力)として再適用される。
AV 20.64は、リグ・ヴェーダの讃歌素材に由来するインドラ讃(インドラ・ストゥティ)であり、慈恵にして遍く守護し、勝利を授ける者としてインドラを近く招き寄せるために用いられる。ソーマ祭式の語法によってその威力を増幅し、「天の主」「戦利品(賞与)の主」として迎えることで、力・名声・安定が祭儀共同体にもたらされる。アタルヴァヴェーダ的用法では、主として鎮静・増益(śānti/paustika)の讃歌(副次的に護衛=rakṣā)として機能し、障碍を打ち破り征服するインドラの力と合致することにより、祭主の福運を安定させる。
AV20.65は、RV由来の短いインドラ讃歌であり、祭儀共同体を動員して、比類なき英雄的威力としてのインドラを讃え、牛の富と勝利を授ける者として称揚する。ここでは「甘美な」発語(驚異の言葉)によって祭祀の効験が枠づけられ、結びではダクシナー(祭礼の贈与)が光のように遍在するものとして解釈的に高められる――インドラの測り知れぬ恩恵が、儀礼を通して到達可能となるのである。
AV 20.66は短いインドラ讃歌(Indra-stuti)で、リグ・ヴェーダの讃美文脈から採られたもの(精確にはRV由来の帰属表示が必要)。施与する庇護者に、分配される富(gaya)、馬に富む繁栄、そして勝利の力をもたらすことを目的とする。「第九・第十」といった秩序立ち番号づけされた正しい讃美を結びつけつつ、インドラがニルリティ(Nirṛti、災厄/破滅)を払い除ける守護者であることを強調し、継続する浄化と武運の吉祥を確立する。
AV 20.67 は『リグ・ヴェーダ』由来のソーマ讃歌であり、ソーマ祭の枠組みにおいて、繁栄と勝利を「正しく搾り、正しく供える」ことへの自然な報償として描く——ソーマを搾る者は堅固な住まい、増大し続ける富、そして敵対勢力の打倒を得る。ここではインドラが、拡がる財と武功の成功を決定的に授ける施与者として招請され、アグニは供犠を可能にする Hotṛ として現れて、酥油の供物を運び、祭式を完成させる。ゆえに本讃歌の効力は、増益・安定をもたらすパウスティカ(paustika)と、「憎む者」を退けるアポトロパイック(apotropaic)とを併せ持ち、シュラウタ(śrauta)のソーマ祭における互酬の論理に埋め込まれている。
AV 20.68は、アタルヴァヴェーダの集成形態で伝わるインドラ讃歌(Indra-stotra)であり、勝利・社会的結束・祭式の成就のためにインドラの加護を求めると同時に、敵意ある言葉や中傷者を退けることを目的とする。詩は、インドラを祭儀へ招き入れ、その妨げられぬ力を讃え、反対やnindā(非難・誹謗)を遠ざけて敗北へ転じさせることで、繁栄と名声を安定させる。
AV 20.69はリグ・ヴェーダ由来のインドラ讃歌で、アタルヴァ的用法において護身・対敵害のために転用された賛歌である。ソーマによって奮い立ち、戦いに勝利するインドラの至高の威力を讃え、祈願者の身体に向けられる裏切りや致命の一撃を退けるよう請い願う。実践上はラクシャー・マントラ(守護呪)として、勝利を確保し人を守り、インドラの主権的な力によって人間および目に見えぬ存在からの攻撃を跳ね返す。
AV 20.70は、リグ・ヴェーダ風の様式を借りたインドラ讃歌であり、アタルヴァ的用法では勝利と繁栄を招く呪儀として配列される。大地・中空・天のあらゆる方域からインドラを招来し、sāti――勝利、獲得、支配――を授けるよう求める。この讃歌の力は、インドラの同盟を自陣へと集中的に結びつけ、整序されたgiras(聖なる言葉)によって彼を祭儀の場へ引き寄せ、さらにその加護を競合する諸民からそらして退ける点にある。
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