
本章は、ヴェンカターチャラ(Veṅkaṭācala)を常住の清浄地として讃える。無数の湖・河・海・森・アーシュラマがあり、ヴァシシュタをはじめとする聖仙、シッダ、チャーラナ、キンナラの群れが住む。そこにはヴィシュヌとラクシュミー、ダラニー、ブラフマーとサーヴィトリー、サラスヴァティー、シヴァとパールヴァティー、ガネーシャとṢaṇmukha、さらにインドラ以下の諸天、惑星神、ヴァス、祖霊(ピトリ)、方位護神(ローカパーラ)が集い、山全体が絶えざる礼拝の会座となっている。 続いて登拝の作法が説かれる。巡礼者はヴェンカタードリに言葉で赦しを乞い、マードゥヴァ(Mādhava)のダルシャナを願ってから、柔らかな歩みで聖域へ進む。スヴァーミプシュカリニー(Svāmipuṣkariṇī)では節度をもって沐浴し、祖先に対しては僅かなピンダダーナ(piṇḍadāna)であっても供養すれば、死後の諸境位にわたり救い上げられると約束される。 中心はパーパヴィナーシャナ(Pāpavināśana)ティールタの大功徳である。名を憶念するだけで「胎内に留まる」苦を避け、スヴァーミ・ティールタの北で沐浴すればヴァイクンタへ至るという。リシたちの問いに答え、スータは教訓譚を語る。ヒマヴァト近くのブラフマーアーシュラマで、シュードラのドリダハマティが高度な儀礼を望むが、クーラパティのバラモンは資格規定を掲げて入門を拒む。ドリダハマティは苦行に励み、信仰のための施設を築く。やがてバラモンのスーマティが長い交わりの末にヴェーダ儀礼と祖霊儀礼(ピトリ・カルマ)を授け施すが、その因でスーマティは死後に激苦を受け、長い再生の連鎖に落ちる。アガスティヤが業因を見抜き、唯一の対治としてヴェンカターチャラのパーパヴィナーシャナで三日間沐浴することを示し、ブラフマラークシャサの苦患を滅して安寧を回復させ、父子は臨終に解脱を得る。さらにドリダハマティも卑しい生を経て鳥となり、そこで飲み沐浴すると即座に変容し天の乗り物で昇る。こうして本章は、このティールタが罪を浄め、道徳的に損なわれた者をも正す力を重ねて宣言する。
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