
第1章は、プラーナに典型的な舞台であるナイミシャーラニヤ(Naimiṣāraṇya)から始まる。シャウナカ(Śaunaka)ら聖仙は世界護持のため十二年のサトラ(satra)を修し、語り部スータ(Ugraśravas)に『スカンダ・プラーナ』の説話を請う。スータはかつてヴィヤーサ(Vyāsa)に問うたことを想起し、ヴィヤーサはさらに古い因縁を語る。すなわちナーラダ(Nārada)が須弥山(Sumeru)に登り、宇宙のピッパラ樹(pippala)の下に輝く天上の楼閣を見、ついに猪面のヴァラーハ(Varāha)として顕れたプルショーッタマ(Puruṣottama)が蓮華座に坐し、仙人と天衆に囲まれる御姿をダルシャナ(darśana)する。 大地女神ダラニー(Dharaṇī)は供物を携え眷属とともに来臨し、ヴァラーハに抱擁されて、己を支える主要な山々について問う。主は大山脈を列挙したのち、河川と湖沼に寄り添う南方の聖域をとりわけ示し、ナーラーヤナードリ/シュリーヴェンカターチャラ(Nārāyaṇādri/Śrīveṅkaṭācala)と、スヴァルナムカリー(Suvarṇamukharī)、カマラーカ湖(Kamalākha-sarovar)、寺院域など周辺の霊地を明かす。 さらに本章はティールタ(tīrtha)を序列づけ、スヴァーミプシュカリニー(Svāmipuṣkariṇī)を最勝として讃え、その内に無数のティールタが宿ること(「六十六クロール」という定型伝承を含む)を説く。また六つの主要ティールタを定め、クマーラダーリカー(Kumāradhārikā)、トゥンバ(Tuṃba)、アーカーシャガンガー(Ākāśagaṅgā)、パーンダヴァ(Pāṇḍava)、パーパナーシャナ(Pāpanāśana)、デーヴァティールタ(Devatīrtha)における時刻に応じた沐浴功徳を示す。結びにダラニーは主を讃歌し、主は彼女とともにヴリシャバーチャラ/シェーシャーチャラ(Vṛṣabhācala/Śeṣācala)へ移り、信をもって聴聞・誦読する者に位と所願成就を約する果報説(phalaśruti)が述べられる。
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