
本章は、イーシュヴァラが聖地デーヴァクーラ(Devakula)について神学的に説示する。そこはアーグネーヤ(東南)の方角にあり、距離は gavyūti によって測られる。デーヴァクーラの霊威は、太古にデーヴァとリシたちが集会したこと、さらに先にリンガ(liṅga)が स्थापितされたことに基づき、その由来から権威ある名を得たと語られる。 続いて物語は西へ移り、賢者に愛される川「リシトーヤー」Ṛṣitoyā を讃える。彼女は一切の罪を洗い去るとされ、巡礼者が正しく沐浴し、ピトリ(pitṛ:祖霊)へ供養を行えば、祖先に長く満足をもたらすと説かれる。 また布施の規範として、アーシャーダ月(Āṣāḍha)の新月日に黄金・アジナ(ajina:獣皮)・カンバラ(kambala:毛布)を施すと、その功徳は満月まで増大し、最大で十六倍に至るという。結びの果報説(phalaśruti)は、この聖なる地勢における行いによって、七生にわたり積んだ罪さえも解脱されると宣言する。
Verse 1
ईश्वर उवाच । तस्मादाग्नेयदिग्भागे गव्यूतिसप्तकेन च । स्थानं देवकुलंनाम देवानां यत्र संगमः
イーシュヴァラは語った。「そこから南東の方角へ、七ガヴューティの距離に、『デーヴァクーラ』と名づけられた聖地がある。そこは諸天が集い会するところである。」
Verse 2
ऋषीणां यत्र सिद्धानां पुरा लिंगे निपातिते । यस्माज्जातो महादेवि तस्माद्देवकुलं स्मृतम्
大女神よ、昔この地で、仙人(リシ)と成就者(シッダ)たちがリンガに供物を捧げたとき、そこから神聖なる顕現が生じた。ゆえにこの地は『デーヴァクーラ』と呼ばれ、記憶されるのである。
Verse 3
तस्य पश्चिमदिग्भाग ऋषितोया महानदी । ऋषीणां वल्लभा देवि सर्वपातकनाशिनी
その西方には大河リシトーヤーが流れる――女神よ、これはリシたちに愛され、あらゆる罪を滅する川である。
Verse 4
तत्र स्नात्वा नरः सम्यक्पितॄणां निर्वपेन्नरः । सप्तवर्षायुतान्येव पितॄणां तृप्तिमावहेत्
そこで正しく沐浴したなら、人はピトリ(祖霊)にしかるべき供物を捧げるべきである。まことに七万年にわたり祖先を満足させる。
Verse 5
सुवर्णं तत्र देयं तु अजिनं कंबलं तथा । आषाढे त्वमावास्यायां यत्किञ्चिद्दीयते ध्रुवम्
その聖地では黄金を施し、また鹿皮と毛布(羊毛の覆い)をも施すべきである。アーシャーダ月の新月日(アマーヴァーシャー)に施したものは、必ずや実りを結ぶ。
Verse 6
वर्द्धते षोडशगुणं यावदायाति पूर्णिमा
その功徳は満月日(プールṇिमā)に至るまで十六倍に増大する。
Verse 7
सुवर्णं तत्र देयं तु अजिनं कंबलं तथा । मुच्यते पातकैः सर्वैः सप्तजन्मकृतैरपि
そこでは黄金を施し、また鹿皮と毛布をも施すべきである。これにより、人はあらゆる罪、たとえ七生にわたり犯した罪であっても解き放たれる。
Verse 296
इति श्रीस्कान्दे महापुराण एकाशीतिसाहस्र्यां संहितायां सप्तमे प्रभासखण्डे प्रथमे प्रभासक्षेत्रमाहात्म्य ऋषितोयानदीमाहात्म्यवर्णनंनाम षण्णवत्युत्तरद्विशततमोऽध्यायः
かくして、聖なる『スカンダ・マハープラーナ』のエーカーシーティサーハスリー・サンヒターにおける第七巻プラバーサ・カンダ、第一部「プラバーサ聖域功徳(Prabhāsa-kṣetra Māhātmya)」中、「リシトーヤー河の功徳の叙述」と名づけられた第296章はここに終わる。