
Śrīrāmāvatāra-varṇanam (Description of the Incarnation of Śrī Rāma)
アグニは、ナーラダがかつてヴァールミーキに伝えたとおりの忠実な『ラーマーヤナ』再説を宣言し、この物語が bhukti(世間の繁栄)と mukti(解脱)の双方を授けるシャーストラ的手段であることを明示する。ナーラダは太陽王統の系譜を簡潔に述べ、ブラフマーよりマリーチ、カश्यパ、スーリヤ、ヴァイヴァスヴァタ・マヌを経てイクシュヴァークへ、さらにカクットスタ、ラグ、アジャ、ダシャラタへと連ね、ラーマのアヴァターラを世襲の王法(rājadharma)の枠内に位置づける。ハリはラーヴァナおよび同盟の脅威を滅するため四分して顕現し、リシャヤシュリンガが分配した聖別のパーヤサによって、ラーマ、バラタ、ラクシュマナ、シャトルグナが誕生する。王子たちはダルマ護持のため鍛えられ、ヴィシュヴァーミトラの要請により、ターダカーを討ち、マーリーチャを退け、スバーフを斃してヤジュニャの障碍を除く。物語はミティラーへ移り、ラーマはジャナカの儀礼を見て、シヴァの弓を引き絞って折り、シーターを得、兄弟たちもジャナカ家に縁組する。帰途、ラーマはジャーマダグニャ(パラシュラーマ)を屈服させ、「儀礼から王権へ」という弧を完成し、ダルマの下に規律ある力を示す。
Verse 1
इत्य् आदिमहापुराणे आग्नेये वराहनृसिंहाद्यवतारो नाम चतुर्थो ऽध्यायः अथ पञ्चमो ऽध्यायः श्रीरामावतारवर्णनम् अग्निर् उवाच रामायणमहं वक्ष्ये नारदेनोदितं पुरा वाल्मीकये यथा तद्वत् पठितं भुक्तिमुक्तिदम्
かくして『アグニ・プラーナ』—『アーディ・マハープラーナ』—において、「ヴァラーハ、ナラシンハ等に始まる化身」と題する第四章は終わる。ここに第五章「聖ラーマの化身の叙述」が始まる。アグニは言った。「我は、かつてナーラダがヴァールミーキに説いたとおり、その誦伝のままに『ラーマーヤナ』を説き明かそう。これを学ぶ者は、世の享受と解脱の双方を得る。」
Verse 2
नारद उवाच विष्णुनाभ्यब्जजो ब्रह्मा मरीचिर्ब्रह्मणः सुतः मरीचेः कश्यपस्तस्मात् सूर्यो वैवस्वतो मनुः
ナーラダは言った。ヴィシュヌの臍より生じた蓮華からブラフマーが現れた。マリーチはブラフマーの子であり、マリーチよりカश्यパが生じ、そこからスーリヤが生じ、さらにそこからヴァイヴァスヴァタ・マヌが生じた。
Verse 3
ततस्तस्मात्तथेक्ष्वाकुस् तस्य वंशे ककुत्स्थकः ककुत्स्थस्य रघुस्तस्माद् अजो दशरथस्ततः
それより後、彼からイークシュヴァークが生じ、その王統にカクッツタが現れた。カクッツタよりラグが生じ、そこからアジャが生じ、さらに後にダシャラタが生じた。
Verse 4
रावणादेर्बधार्थाय चतुर्धाभूत् स्वयं हरिः राज्ञो दशरथाद्रामः कौशल्यायां बभूव ह
ラーヴァナらを討つため、ハリ(ヴィシュヌ)自ら四つの姿となって現れ、ダシャラタ王より、カウシャリヤーにラーマが誕生した。
Verse 5
कैकेय्यां भरतः पुत्रः सुमित्रायाञ्च लक्ष्मणः शत्रुघ्न ऋष्यशृङ्गेण तासु सन्दत्तपायसात्
カイケーイーにはバラタが子として生まれ、スミトラーにはラクシュマナとシャトルグナが生まれた。これは、仙人リシャヤシュリンガが儀礼に従い彼女らに分け与えた、加持されたパーヤサ(乳粥)による。
Verse 6
प्राशिताद्यज्ञसंसिद्धाद् रामाद्याश् च समाः पितुः यज्ञविघ्नविनाशाय विश्वामित्रार्थितो नृपः
加持された供物を食し、ヤジュニャが正しく成就すると、ラーマと弟たちは父に等しいほどとなった。ついで王は、ヴィシュヴァーミトラの要請により、祭儀を妨げる障碍を滅するため(彼らを遣わした)。
Verse 7
रामं सम्प्रेषयामास लक्ष्मणं मुनिना सह रामो गतो ऽस्त्रशस्त्राणि शिक्षितस्ताडकान्तकृत्
王はラーマを、ラクシュマナと聖仙を伴わせて遣わした。ラーマは神授のアストラと武器を修めて出立し、ターダカーを討ち果たした。
Verse 8
मारीचं मानवास्त्रेण मोहितं दूरतो ऽनयत् सुबाहुं यज्ञहन्तारं सबलञ्चावधीत् बली
マーナヴァのアストラによってマリーチャを惑わせ、遠くへ追い払った。さらに大力の勇者は、祭儀を破るスバーフをその軍勢もろとも討ち滅ぼした。
Verse 9
सिद्धाश्रमनिवासी च विश्वामित्रादिभिः सह गतः क्रतुं मैथिलस्य द्रष्टुञ्चापं सहानुजः
シッダーシュラマに住していたラーマは、ヴィシュヴァーミトラらと共に、弟を伴い、ミティラー王の祭祀(ヤジュニャ)を拝観し、その弓を見んがために赴いた。
Verse 10
शतानन्दनिमित्तेन विश्वामित्रप्रभावितः रामाय कथितो राज्ञा समुनिः पूजितः क्रतौ
シャターナンダの縁により、ヴィシュヴァーミトラの威徳に動かされた王は、その事どもをラーマに語り、かの牟尼は祭祀の場において敬い奉られた。
Verse 11
धनुरापूरयामास लीलया स बभञ्ज तत् वीर्यशुक्लाञ्च जनकः सीतां कन्यान्त्वयोनिजाम्
彼はたやすく弓に弦を張り、ついにはそれを折り砕いた。そこでジャナカ王は、胎より生まれぬ処女シーターを、武勇の賞として授けた。
Verse 12
ददौ रामाय रामो ऽपि पित्रादौ हि समागते उपयेमे जानकीन्ताम् उर्मिलां लक्ष्मणस् तथा
父祖ら年長者が集いしとき、(ジャナカは)シーターをラーマに与え、ラーマもまた正規の作法によりジャーナキーを妻として迎えた。同様にラクシュマナはウルミラーと婚した。
Verse 13
श्रुतकीर्तिं माण्डवीञ्च कुशध्वजसुते तथा जनकस्यानुजस्यैते शत्रुघ्नभरतावुभौ
また(彼らは)クシャドヴァジャの二人の娘、シュルタキールティとマーンダヴィーを娶った。この二人、バラタとシャトルグナは、ジャナカ王の弟の子である。
Verse 14
कन्ये द्वे उपयेमाते जनकेन सुपूजितः रामो ऽगात्सवशिष्ठाद्यैर् जामदग्न्यं विजित्य च अयोध्यां भरतोभ्यागात् सशत्रुघ्नो युधाजितः
二人の姫君は王家に嫁いだ。ジャナカ王に厚く尊崇されたラーマは、ヴァシシュタらと共に出立し、ジャーマダグニヤ(パラシュラーマ)を制してアヨーディヤーへ赴いた。バラタもまた、シャトルグナおよび母方の叔父ユダージトと共にアヨーディヤーへ帰還した。
It is explicitly framed as ‘bhukti-mukti-dam’—a study that yields worldly success and liberation—thereby positioning avatāra narrative as both ethical instruction (rājadharma) and spiritual sādhanā.
Rāma’s weapons-training under Viśvāmitra’s guidance culminates in the removal of sacrificial disruptions: the slaying of Tāḍakā, the driving away of Mārīca with the Mānava-weapon, and the killing of Subāhu with his forces.
By tracing the solar line from cosmic origins to Daśaratha, the chapter anchors Rāma’s avatāra in a legitimate rājadharma setting, presenting divine descent as the restoration of order through an ideal royal lineage.